ESOTERIC SA-50
先日、久々にアンプのバイアス調整をしたことで聞きたい音源を探すきっかけができた。
自然の成り行きで手持ちのCDの整理をすることになったが、予想外にリッピングしていないCDが多く、ちょっと驚いた。
部屋にはCDプレーヤーがなく、今のままではリッピングしなければ本当に宝の持ち腐れになってしまう。
かといってリッピングを待って聞くときには、「もう、いいか」とw ただ発見したCDを手軽に聞いてみられればこと足りるのだが。
── ということで、据え置きのCDプレーヤーで手頃なモデルは?と、ビギナー同然の身を恥じつつ調査を開始。
しかし「安くすませられれば」と思って調べ始めたら、案の定、後戻りできなくなってしまい、、、「どうせ買うのであれば良いモノを」という考えにすっかり転向してしまったw
その直接のきっかけになったのが『STEREO』誌2011年3月号に紹介されたESOTERIC開発者インタビュー。
その号にはESOTERICだけでなく、ACCUPHASEやDENONの開発者のインタビューも掲載されていたが、「質実剛健」を地で行くESOTERIC開発者の発想に心を動かされた。
たとえば「製品開発とは別にメカユニットの開発だけで、3年近くはやっていたと思います」とか、「リジッドであるということとターンテーブル、この2つはエソテリックのメカニズムを語る上での二本柱だと思います」という発言。
ただでさえディスクが高速回転して振動を誘発する環境のなかでオーディオ信号をピックアップしなければならないという制約をどう乗り越えるか。
ESOTERICの回答は、ピックアップしたデータのチェックや伝送の信頼性強化よりも、振動を抑えるメカ・筐体の安定化というもので、実にわかりやすいw
ということで、最終的にたどり着いたのがこれ、SA-50で、1世代前のSACD対応プレーヤー。最新のラインナップは、スペック的には惹かれるものの、筐体が丸みを帯びてしまい、このデザインは個人的には今ひとつパッとせず、二の足を踏んでいた。
そう思ってオークション巡りをしていたら、いわゆる「型落ちの新品」が並んでいたので即落札。
上位機種のVRDS(ESOTERICの一番のウリ=最強の制振技術)搭載、X-05もよかったのだが「プログラム再生できない」こと、「光やUSBの入力がなくDACとして使うことができない」こと、がネックになり、気持よくw 断念できた。
左から、USB、光in(Coaxial)、光in(角型)、光out(Coaxial)、光out(角型)、XLR-R、RCA-R、Word Sync in、XLR-L、RCA-L(その隣はACインレット。ACインレットの上にあるターミナルはGND)と、なんでもこなす入出力。
しかも、それぞれの入出力はオン・オフの切り替えができ、余計な信号の干渉などを避けられるような工夫が見られる(例えばUSBをオフにすることでノイズ低減)。
説明書によると、底板には、工具鋼(こうぐこう)を焼入れ処理した高硬度ピンポイント脚と、それを覆うように鉄製の脚が取り付けられている。そのためフット部分はグラついた状態になっているが、設置するとピンポイント支持になり、効果的な制振効果が得られるとのこと。
革張りのリモコンはずしりと重量感がある。電池交換のためには、ドライバでビスを外し、内蔵の電池ボックスを取り外す必要がある。この構造は賛否が分かれそう。また、このリモコンは他機種と共通のためか、幾つかのボタンが使えない。ESOTERICの製品を複数揃えている人にはそのほうがよいのかもしれない。(が、その場合は同じリモコンがダブってしまうことになる。いっそ、別売りにしたほうがよいのでは?)
いくつか聞き慣れたCDを試してみた。
音質は、Mac mini(iTunes AIFF非圧縮再生)+ 光接続 + C.E.C.のDA53との比較になるが、情報量、繊細さ、透明感が格段に異なり、音像がくっきりする印象。同じDA53でも設定の組み合わせで音の性格も変わってくる。SA-50も同じで、同じCDでもオーバーサンプリングのかけ具合いやフィルターの種類でも印象が異なる。SA-50はDACとしても興味深い。
当分はこれらの組み合わせの妙を楽しんでみよう。さぁ大変だw
ダークナイト・ライジング(Dark Knight Rises)
先行上映観る。
結論から言うと、2時間45分、の尺の長さを微塵も感じさせない超大作。
善悪二元論ではやっていけなくなった、アメリカ(を一例とするこの世界)の中身を晒すような映画で、観る人の闇に深く喰い入る。
というか、エンターテインメントとしてのヒーロー物ですら、ストレートな勧善懲悪では満足のいく作品ができにくくなった=売れる作品ができにくくなった状況が反映しているのではないか。
たとえばそこには、OWS(ウォール・ストリートを占拠せよ!)に似た状況が描写されているし、家庭環境・経済格差・テロリズムの因果関係が暗示されている。
もはや作り手も「正義の味方」の仮面、「善良な市民」の仮面、そして「悪者」や「テロリスト」の仮面の、はっきりした輪郭を、説得力をもって描けない。
どうしても仮面の裏側に抑圧されてきた恐怖や苦悩や怨恨を晒さざるをえず、観客もそこに多かれ少なかれ自分を確認して納得・共感を呼ぶという構図があるように思う ── このことは「ビギンズ」「ダークナイト」にも共通している特徴だが、今回の「ライジング」はますますその傾向が強まって洗練されたと思う。
その上で難点をいくつか、、、。
多分2011年3.11以前に構想されたこともあるだろうが「核融合炉」のギミック、設定があまりにも漫画的で作品全体のリアリティをかなり減じてしまった。
ベインというキャラクタについて。マスクのせいもあるが、表情に乏しい。
ベインが圧倒的な残虐性、暴力性を帯びるに至った経緯について、話の中で説明はされているがまだ不十分であるような気がする。
したがって、「バットマンに立ちはだかる圧倒的な壁」という位置づけの割には存在感が今ひとつ。
それにしてもこの作品、全体的に、本当にうまく伏線を張るな、と感じ入った。
若き警官(のち刑事)のブレイクにバットマンが言うセリフ「大切な人を守りたければマスクをつけて戦え」(大意)。唐突にボソッとこんなセリフを投げられたら、観客は忘れられるわけがないw
キャラクターとしては、アン・ハサウェイがセリーナ・カイル役シリーズ初出演で、アクションだけではなく本当にいい味を出していた。
どうでもいいが、ミランダ・テイトの顔が勝間和代に見えて仕方なかった。以下コメント略w
というわけで、本当に完結なのか?という余韻を残しつつこのシリーズはとりあえず幕を閉じる。
「等速運動」と「途切れない動作」
捋lü, 挤ji, 按an, 靠kaoの応用練習。先日書いたように、跨の鍛錬が不十分のようで、身体がなかなか沈んでくれない。
それはそうと、最近、套路のスピードが早過ぎることを指摘されたことをきっかけに、「ゆっくり動作すること」と同時に「等速運動」の重要性について考えている。
等速運動は、著しく「不自然な」運動で、日常に出会う力学的現象、動物の動作はもとより、人間世界でも日常の動作のなかにはあまり見当たらない。
だから套路を等速にスローダウンして行うことが重要だとされていることには意味がある。
内面的には、かなりの集中力を要するので自己鍛錬になるだろう。
外面的には=相手との攻防を考えると、そうした研ぎ澄まされた意識でアンテナを張り巡らし、相手の動きを細大漏らさず察知していて、かつ相手の動きに左右されず一定の速度で向かってくる力は、受ける側に不安を与えるだろう。
── などと勝手にこねた理屈だが、技の中には相手とタイミングを同期させずわざとタイミングをずらして崩しに持っていく技も確かにある。
例えば、掩手肱拳などに見られる「発勁」。
このあたりを先生に尋ねると、それは「円」を「大」から「小」(またはその逆)に連続的に変化させているので、「つながっている」=「途切れない」動作を保っているのだ、との答えだった。
取り付く島も
T病院にてMRI検査と診察。T病院で見てもらうまでの経緯については、5/19・5/22・5/30を参照。
MRI検査の結果。右側頭部病巣が若干拡大。再度γナイフを受けることになった。
妻と私、2人も付き添いがいて、ほとんど質問などできずに終わる。
T医師の矢継ぎ早の説明と、語気の荒さに圧倒されてしまった。たしかに「矢継ぎ早」とか「語気の荒さ」などは、あくまで主観。付添い人としての役割が至っていないのだ。
気を引き締めるべし。
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14:40頃 〜 T医師の診察。
右側頭部、若干拡大しているようだ。
合併症としてむくみ(浮腫)が10%程度見られる。
再度γナイフによる治療を推奨する。
先回伝えたとおり、γナイフを使う場合も、
新型の設備を導入してあるので、以前よりもより楽に安全に治療が受けられるようになっている。
8/8前日入院、8/9治療の予定となる。
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■ 今後の予定
8/8(水)13:00までにT病院1F受付、入院。入室したらこの日中にMRI検査
受付時に、書類、身の回りの必要品持っていくこと。
8/9(木)治療(準備後、所要時間30分ほど)
TRV-A88SEバイアス調整
愛用の管球パワーアンプ、トライオード製TRV-A88SE。
5年ほど前にキットで買ったもの。Arduinoでやっているような普段の細かいハンダ付けではなく、太い線を使って確実に部品を固定する溶接のようなハンダ付けをして組み立てた。
1年ぶりくらいにバイアス調整。
ここでバイアスとはバイアス電圧のことで、真空管に設計どおりの増幅作用をさせるために必要な一定の電圧のこと。関数で言う「定数」に似ていて、バイアス電圧は、電源を入れたらいつも真空管にかかっている。
すべての真空管アンプがこうなっているわけではないが、TRV-A88SEの場合は、固定バイアス方式なので、様子をみて手動で調整する必要がある。
気の利いたアンプなら、シャーシ表面に調整用の穴が空き、装備されている電圧メータやLEDを見ながら、簡単に調整できる機種もある。
だが、TRV-A88SEの場合は、筐体をひっくり返してフタを開け、おまけにテスターを接続して基板上の半固定抵抗をドライバーで少しずつ回していく必要がある(以下写真参照)。
真空管(KT-88という5極管)の8番ピンにプラスピンを接続
── さて、これで高音の伸び、音全体の透明感、音の粒立ちなどが無事改善した♫