心理療法と太極拳・LüとLie・打突への対応・ダメ出しのbitter taste
■ 太極拳の纏路(型)の意味。
先生から「纏路は太極拳の原理を示すものだ」と言われる。
原理さえ分かれば、正しい纏路が分かるし、太極拳本来の攻防ができる、とのこと。
その原理が凝縮されたのが基本功。
関数y=f(x)があり、入力によって結果がいろいろな値になるのと似ている。1つひとつの型は、結果の値=攻防のパターンを列挙したものに喩えることができるのでは?
と思ったら、アドラーの個人心理学を日本に初めて本格的に紹介した野田俊作氏が14年前に言っていた:
「(聞き手)ところで、論理療法のエリスが、人を不幸にする誤った信念の分類をしているでしょう? アドラー心理学には、ああいったライフスタイルの分類があるんですか?」
「(野田氏)分類しません。アドラー心理学はね、類型化することを極端に嫌うんです。人間はひとりひとりまったく違っていると考えるから。……私は、分類したくないものだから、方程式を書いて、そこで終わりにしているんですが、彼のほうはその解をズラッとならべて書いている。」(『アドラー心理学トーキングセミナー』アニマ2001, 1995年, p.59)
心理療法と武術は、対人関係の方法には違いないのだから、確かに似ているかもしれない。
方程式だけあっても解けなければ無意味だが、かといって「解をズラッとならべて」もらっても、それなりに理解していなければ使えない。
■ その他メモ
Lü(履)は、分力(力を分散させること)を使い、「ねじ切る」ような勁。方向は斜め下前方
Lie(列)は、直行する力を使い、「分断する」ような勁。方向は下横
打突への対応。金剛島碓をモデルとして。
胸前の右手で受けるのは、相手の拳が目前に来ているとき。通常は左手で承ける。相手に腰をぶつけるくらい間合いに深く入り、指先は相手に向いていること。かといってぶつかるのではない(ぶつかろうとすると打つ気が相手に分かってしまい失敗する)。相手肘より前進して自分の肘あたりで承ける。そこから肘打ちも可。kaoも可。
今日は、閃通背あたりで思いっきりダメ出しを喰らい、大変凹みました。
肩胛骨の操作がまだ拙いようです。
それとつながっているのが、指を自分の顎あたりに向ける動作。これがまだ甘いため、「張り」にかけるようです。
うまくかかると爽快ですが、これが安定して繰り出せるようになりたいと思います。